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パプリカとお塩で作るポルトガルの伝統調味料『マッサ』。今年の夏はマッサが流行りそう! ということで、パプリカを使った正統派赤マッサと、緑のピーマンを使った実験的緑マッサを作った記者

こちらを使って、和食の板前さんが2品、記者が自宅で4品、計6品のマッサ料理を作ってみましたよ!

■ 板前さんのマッサ料理2種

まず、和食が専門の板さんにマッサを渡して、「このポルトガルの調味料で何か作ってよ!」という無茶振りをしてみたところ、さすがプロですねえ~! ちょっと味見をしたあとに、その日あった食材ですぐにできるマッサ料理を作ってくれました。

【赤マッサonひらめのバターソテー】
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バターソテーにしたヒラメにマッサを直接塗って、三つ葉を散らした鮮やかな一品。バターのまろやかさで塩気はそれほど感じません。「三つ葉のかわりにパクチーを使ってもいいね」と、板さん。塩気と油分は相性がいい! 色合いも素敵です。魚だけではなくてお肉、それも豚肉や鶏肉が合うそうです。

鉄板度:★★★★★

【茄子と豚肉の緑マッサ炒め煮】
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実は、ピーマンの生臭さが際立ってしまって「草のにおいがする」と使い道が想像できなかった緑マッサが変身! ごはんにも、お酒にも合うコクある一品になりました。しいたけを入れて食感を加えることと、茄子を素揚げするのがポイントだそう。緑マッサは、もともとはピーマン。なので、茄子や油との相性がよかったみたいです。

変身度:★★★

■ 記者のマッサ料理4種

続いて、記者が自宅でのお昼ごはんにマッサフルコースを作ってみました! わたくし、一応調理師免許を持っていますし、主婦だったこともあるんですよ、まぁ昔の話ですが。

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【マッサ入り納豆オムレツ】
赤マッサを入れたオムレツはきれいだろうなぁと、まずはオムレツを作ることにしました。記者は個人的に納豆オムレツが大好きなので、卵2個と納豆1パックに赤マッサ小さじ1のみを入れてみました。

色はというと――よそ見をしていて少々焦がしてしまいました。なので、ところどころ赤いものが混じっているのが確認できるくらいかな、という程度です。が、食べてみてビックリ! 通常、納豆オムレツは和風だしで味付けをするのですが、マッサ入りのオムレツはその他の味付けが一切不要! どこかダシのような風味があるんです。マッサの故郷ポルトガルでは、お味噌やお醤油のような使い方をするというのも頷けました。

感激度:★★★★★

【マッサぺペロンチノ】
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茹で上げたスパゲティを、赤マッサとオリーブオイルをそれぞれ小さじ1杯とおろしにんにくチューブ1センチで和えた、混ぜるだけの簡易ぺペロンチノ。真っ赤なのに、全く辛くないのが不思議な感覚です。塩だけのぺペロンチノよりもコクが合って、ほんのり甘味も感じられました。

お手軽度:★★★

【大根サラダ・マッサ風味】
細切りにした大根を、赤マッサ入りのマヨネーズで和えてみました。サラダなんて添え物だとしか思っていませんでしたが、これは存在感ある一品です。マヨネーズではなくてヨーグルトに混ぜてもディップのようでおいしいはず。マッサは、ケチャップやソースなど、単品でも十分使える調味料にプラスすると想像以上の能力を発揮しそう!

期待度:★★★

【マッサon冷奴】
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こちらは、とってもおいしいお塩でお豆腐をいただいている感じです。安い充填豆腐を使いましたが、味の濃い上等なお豆腐だったらもっとイケるはず! 緑マッサのクセも、これはこれで風味があります。が、やっぱり正統派の赤マッサのほうがおいしいな。

納得度:★★★★

ここで1点だけ問題が。マッサにこだわりすぎて全てをマッサ色にしてしまったため、なんだか食欲がなくなってしまったのです。マッサの赤色は食欲をそそる色! のはずなんですが、全てが赤いと、見ているだけで疲れてしまいます。マッサ料理はポイント1色のほうがよさそうですね。

パプリカの旬な季節です。生のパプリカはみずみずしいのに、マッサになるとコクと甘味がとっても際立ちます。漬け込み時間も短いので、手軽に作れちゃいますよ! 今回作ったパプリカ3個分のマッサはすぐになくなってしまったので、もういちどパプリカのマッサを作ってみるつもりです。ピーマンバージョンの緑のマッサは――もういいや。

協力:「蘆花 LOKA」
執筆=綾部 綾 (c)Pouch