80年代〜90年代に放送されていたテレビドラマのキーワードといえば、 “トレンディ” 。ピンとくる世代にとっては心底懐かしい、知らない世代にとっては笑いと困惑が交互に胸に湧き上がるであろう動画「トレンディの法則」が、YouTubeで公開され話題になっています。

トレンディドラマの要素を2分間という短い尺にギュッとまとめたこちらの動画を制作したのは、以前「小学生あるある」を作り話題をかっさらったキリンビバレッジ。「プラズマ乳酸菌 iMUSE」のPRのために作られました。

前作の出来も「あるある」すぎて爆笑まったなし状態でしたが、今作の「トレンディあるある」の面白さも負けていません!

【トレンディに欠かせないのは「個性豊かな仲間たち」】

たとえば冒頭で紹介される、「2人の出会いは決まって最悪」からの「ところがその夜、お決まりの “奇跡的再会” を果たす」までは、トレンディドラマの様式美。ここから恋が走り出したら止まらないわけなのですが、物語が進んでいくうえで欠かせないのは “仲間たちの存在” です。

『男女7人』シリーズ然り、『愛という名のもとに』然り、トレンディドラマにおける “仲間たち” の構成は、男女混合7人グループ(誰1人としてキャラがかぶっていない)が基本。4人や5人というパターンもありますが、その中に必ずプレイボーイが1人混じっているのが常なんです。

なおプレイボーイ役として起用されがちだったのは、江口洋介さんでした。当時は “さらさらロン毛” がトレードマークだった江口さん。ですので、今回の動画に登場するロン毛のプレイボーイキャラはおそらく、江口さんがモデルであろうと思われます。つーか、確実にそう!

【「突然の現地解散」もあるあるです】

主人公カップルがわちゃわちゃの恋愛を繰り広げているのと同時進行で展開されるのは、個性豊かな仲間たちの恋模様。なにかあったら仲間同士 “たまり場” のお店に集まって、あーだこーだと議論を交わすのはお決まりのパターン。

そうして最後は必ず誰かがキレて帰ってしまう「自由すぎる現地解散」という流れもやはり “お決まり” で、謎の女と彼氏が会っているところに100%遭遇してしまうのも、恋愛に悩んで泣くシチュエーションがいつも「雨と涙と電話ボックス」という哀しみ3点セットなのも、すべてがすべてトレンディ~~~!!


【トレンディを知らない世代のリアルな感想】

……ってな具合に、懐かしすぎて身もだえながら動画を鑑賞していたところ、20代の Pouch 編集部スタッフが、こんな言葉をかけてきたのです。

「お父さんとお母さんがこれで恋愛して結婚してたらと思うと、笑いつつも鳥肌」
「いちばん驚いたのは、 “突然の現地解散” と “人力メリーゴーランド” です。飲みの席でキレるってヤバいでしょ、社会人として。それに人力メリーゴランドは、通行人もやっている方もケガをする可能性があるので反対です!」

えー、ちなみに “人力メリーゴーランド” とは、男女2人が互いに駆け寄ってハグし、男性が女性を抱っこ。そのままグルングルンと回転する、アレのことです。トレンディに馴染みのあるみなさんならば、おわかりですよね?

「突然の現地解散が社会人としてありえない」というのも、「人力メリーゴーランドはケガする可能性があるから危険」というのもごもっとも。ですがこれらをトレンディドラマの様式美と受け取って、なんら疑問を抱いてこなかった30代のわたしとしましては、スタッフの意見を聞いて目が覚める思いでした。

思うにこういった無茶苦茶な展開も、時代そのものが元気で勢いがあったバブルならでは、なのかも? 観ればたちまち “あの頃” にタイムスリップできる動画を、それではさっそくご覧あれ~!

参照元:プレスリリース、YouTube
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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