恋に落ちたその瞬間から、グイグイ攻める。100%オフェンスな恋愛をするわたしの辞書に、「待つ」という文字はありません。いやもちろん、多少はあったほうがいいとは思ってるんですけどね……。

そんなわたしですが、ある日 Pouch 編集部で恋バナをしていた女性スタッフ2名の発言が気になりました。

それは「30代になると『好き』という気持ちを気のせいだと流してしまうほど臆病になる」「30歳を過ぎると、恋愛のモチベーションが上がらないしキープができない」というもの。

【30代スタッフに真意を聞いてみた】

タイプが真逆すぎて真意が分からなかったので、わたしは30代のスタッフに、とことん気持ちを聞いてみることにしました。

すると……真逆だと思っていたスタッフの恋愛観が、実はよ~く理解できるものばかり「あ~~~、それな~~~!!!!!」と一緒になって頭を抱える結果となってしまったのでした。は~~~、誰かこの子に酒を、酒を持ってきてやってくれ~~~!

【わかりみが強すぎて…しんどみ~~~!!!】

その1:30代になるとどうしても結婚を意識してしまう

「ぶっちゃけ“三十路の恋は結婚前提”が暗黙の了解になると思うんです。こちらに結婚願望がなくても、相手に結婚願望があるかもしれないし。本人の性格だけでなく、年収や仕事、ライフスタイル、家族関係、自分が相手に釣り合うかとかを考えてしまうんです。そこをクリアしてやっとゴーサインが出る感じ」

その2:男も女もそれなりに過去の恋愛トラウマがある

「30代で独り身だと、過去に立ち直れないくらい辛い恋の経験をしている場合が多い。婚約破棄とか、二股をかけられたとか、不倫とか……この年でまたあんな辛い想いをしてダメになったら立ち直れない、と積極的になれないです。お互いに石橋を叩きまくって慎重になった結果、音信不通になることも」

その3:加齢による容姿の衰えなどで自信がない

「あと、20代に比べると30代はどうしても肌や髪の艶、ボディラインが崩れますよね。そして世間的に言われている “30代の女はおばさん” という言葉の呪いが脳裏をちらついて『若い子のほうがきっといいよね』って遠慮しちゃって、前みたいにドーンとアプローチできなくて……」

その4:恋愛パターンが見えて恋心が冷める

「30過ぎても好きになるタイプって、だいたい同じ。『ああ、こういう人と付き合うとこうなってああなって、最終的にボロボロになるんだよな……』と過去の恋愛と重ねちゃって、自然と恋のテンションが下がることもあります」

その5:相手に変なクセがないか疑ってしまう

「『いい男はみんな早くに結婚してるはず』って、これも一般論による “呪い” なんですけど。自分も独り身のくせに、相手が独身なのはなにか理由があるんじゃないか……なんて心のどこかで疑う気持ちも出てきます。自分だってそんな風に思われてたら嫌なのに……」

その6:この歳で恋に浮かれるなんて……と自分ツッコミ

「恋って友達に話してるうちに盛り上がる部分もあると思うんですけど、同世代の友人は結婚や子育て、仕事の昇進、家のローンの話とかしてるのに、自分は片思い。どうやってアプローチしたら……とか言ってるのが子供っぽく思えて話せなかったり。恋バナできる相手が減るのも、テンション下がる一因なのかな……と」

【経験が~~邪魔をする~~~♪】

思い返せば、彼女が挙げてくれた例はどれもこれも、同世代からよく聞く話です。

結婚を前提に相手を選ぶとするなら慎重になるのは当然ですし、1度ついた心の傷はなかなか癒えないもの。 “30代の女はおばさん” という言葉の呪いにしたって、聞きたくないしホントは気にしたくもないのだけれど、気がつけば心に巣食ってしまう……。

何も始まっていないのに恋愛パターンを勝手に予想しては落ち込むのも、「いいトシして恋に浮かれてどうすんの!」と自虐モードに入ってしまうのも、相手の人格をつい疑ってしまうのも、酸いも甘いも経験してきたからこそなのではないでしょうか。

走り出す前に、ふと考える。大丈夫だと思って足を踏み出しても、また迷ってしまう。経験値が高いせいでがむしゃらになれないというのは、 “30代あるある” 、そして “大人あるある” なのかもしれません。

執筆=田端あんじ / 画像=Pouch (c)Pouch