創作集団CLAMPの作品『東京BABYLON』(とうきょうバビロン)が、2021年の東京を舞台に『東京BABYLON 2021』としてTVアニメ化されることが発表されました。

それを受け、「バビロン」「CLAMP」「ちょびっツ」「CCさくら」といったCLAMP作品に関連するワードが軒並みトレンド入りするなど、深夜のツイッターはお祭り騒ぎ!

かくいうわたしも、ツイッターでこの情報を知り、思わず「マジか……」と声が漏れていました。ここまでファンが騒然とした理由は……!?

【CLAMPの伝説的作品!】

『東京BABYLON』は、1990年〜1993年に連載されていた、CLAMPの伝説的過去作品。30年前(!)の作品にも関わらず、今なおこれだけの反響があるという点から見ても、かなりコアなファンの多い作品と言えるでしょう。

“東京タワー”と“桜”、そして国を霊的に守る役目を担った“陰陽師”……散りばめられたモチーフはどれも妖しさがありますが、内容的にも、東京に暮らす人々の悲しみや苦悩、呪いや怨霊といったものに焦点があてられていて、ダークな印象が強め。

もちろん、『カードキャプターさくら』や『魔法騎士レイアース』といった作品でも、人の痛みや悲しみ、誰かを大切にすることについて描かれてきたのですが……。

これらの作品は、ほわっとした絵柄や色使いもあって、やわらかく、やさしいイメージがありますよね。

しかし『東京BABYLON』については、言うなれば「どストレートなCLAMP節」。絵柄、エピソードのチョイス、物語の展開と、どれも容赦ないんです……うっ、思い出したら辛くなってきた……。

公式サイトの「イントロダクション」にも

「しかしそれは、残酷な運命の始まりでもあった」

と書かれていて、実質原作のリメイクとなるであろう今作でも、相変わらず容赦はないんだなと実感した次第であります。

【過去にもアニメ化されていた!】

そんなわけで、TVアニメ化を喜ぶ一方で、並々ならぬ思い入れの強さに悶絶するファンの姿も……。

というのも、『東京BABYLON』は、過去にビデオアニメ化されていて、単純に“アニメ化”という意味では、これがはじめてではないとのこと。(実写化もされていたそう!)

なので、当時のアニメの絵柄やキャラクターデザイン、さらには担当声優など、各々の心の中にある『東京BABYLON』が揺らいでしまうのではと動揺する声が続出していました。

オタク〜わかるよ〜〜〜思い入れの強い作品はそうなるよね〜〜〜〜〜〜〜〜!

ドラマのリメイクなどでもそうですが「やっぱりあの人にあの役を演じてほしかった」などとつい思ってしまうのは、愛が深ければこそ……。

でも、ティザームービーの美しさに気合いを感じましたし、きっと今作も面白くなるはず……!

【『X』の続きは…!?】

また『東京BABYLON』は、漫画作品としてはきっちり“完結”しているのですが、登場キャラクターの“その後”が描かれた『X』(エックス)という作品があり、そちらは長期休載中(つまり未完)なのです。

そちらの作中では、『東京BABYLON』登場キャラに関するエピソードはほぼ「描き切られている」とも言えるのですが、つられて『X』を思い出してしまった人が多数いたみたい。

そのため、すぐさま「Xの続き」という言葉がツイッターのトレンド入り。わたしもとっさに思い浮かべたのは『X』のことだったので、「みんな心はひとつだね……」とツイ検しながらしみじみうなずいておりました。マジで続き……待ってるよ……。

CLAMP作品全体で見ると、『X』以外にも、『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』(アニメ版『ツバサ・クロニクル』)にも本作のキャラクターが登場していますし、キャラクターは登場しないまでも、世界的に“地続き”であることが示唆されている他作品がいくつか存在しているんですよね。

上記タイトル以外にも過去作品のことに思いを馳せる人も多く、改めてCLAMP作品は全体が大きくつながったひとつの世界なんだという立体感のようなものを感じました。

【ぜひ観てほしい!】

かなり前の作品ですが、強烈な世界観・ストーリー展開と、くり返し語られる登場人物たちのあり方に、今なお支持される『東京BABYLON』。

幅広い層から愛されているCLAMP作品はさまざまありますが、その根底に流れる信念のようなものを感じる作品でもあります。

具体的に来年のいつから放送されるかなどの情報はまだありませんが、どういうアニメになるのか、すごーく楽しみ!

わたしのように原作を読んだことがある人はもちろん、かつてさくらや光に憧れた人たちにも、ぜひ観ていただけたらと思います!

参照元:TVアニメ「東京BABYLON 2021」公式サイトYouTube
執筆:森本マリ (c)Pouch
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