ショッピングモールをぐるりと取り囲んでいたのは、常軌を逸した大行列。行列の先にあるのはアメリカやカナダを中心に展開しているぬいぐるみチェーン店「ビルド・ア・ベア・ワークショップ(Build-A-Bear Workshop)」。テディベアなど好きなぬいぐるみを選んで、洋服やアクセサリーをカスタムして自分だけのぬいぐるみを作れる人気のお店です。

ことの発端は、お店が企画した “1日かぎりの会員限定セール” 。「Pay Your Age Day」と名付けられたこの企画は、読んでそのまま「年齢ぶんのお代しかいただきませんよ」というものでして、たとえば6歳の子供なら6ドルでぬいぐるみ本体を買うことができたんです。

セール対象はぬいぐるみ本体だけとはいえ、どんな商品であろうとこの値段になるときたら、胸躍らないわけがないっ。通常は安いものでも12ドル以上、高いものは30ドルほどなので、そりゃ人が殺到するわけだわ~!

【大混乱の末、結局中止に】

案の定、この破格すぎるセールは、各地で大混乱を引き起こします。ツイッターには、混乱ぶりが一目でわかる写真を投稿する人が続出。お店の周辺はたくさんの人でごった返しておりまして、まるでコミケ会場のよう……!

そして最終的には客の安全を最優先するために、セールは中止に。購入できなかった人たちのために8月31日まで使えるクーポン券が配布されたそうなのですが、怒りが収まらないという人もたくさんいるようなんです。

【ツイッターには怒りの声が続出】

それもそのはず、ツイッターの情報によると、配布されたクーポン券は15ドル支払えばテディベアが買えるというもの。「年齢ぶんで購入できるクーポン券にするべきだった」とつぶやいている人も見受けられまして、たしかにその気持ちはよくわかります。

そのほかにも、

「やり方が悪かった」
「子供たちのための1日を台無しにしてくれてありがとう!」
「仕事が終わって約160kmの距離を運転してきたのに…怒りで煙が出そう」

といった批判の声が殺到。Build-A-Bear Workshopのブランド名になぞらえ「Build-An-Unbearable-Line(信じられない列を作っちゃったね)」とツイートしている人もいて、ネット上でも混乱が続いていたようです。

【会社は謝罪文を掲載】

異例の事態に、「ビルド・ア・ベア・ワークショップ」はホームぺージへ謝罪文を掲載。

今回のイベントは21年という歴史のなかで前例のないものだったこと、これほどまでに反応があると予測できていなかったことなどに触れ、購入できなかったお客さんを失望させてしまったことに対しお詫びの言葉を述べていました。

ある意味、スペシャルな1日となってしまったこの騒動。テディベアを楽しみにしていた子供たちの気持ちを思うと、やっぱり胸が痛みますね……。

参照元:Build-A-Bear WorkshopInstagram @buildabearTwitter @buildabearTwitter @WCCO
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼ものすごい人の数です


▼怒りを訴える声